現状のモダン環境とウルザソプター解説
2019年6月30日 Magic: The Gathering豪華2部構成
・現状のモダン環境について
色々言われてますがMH1発売後のモダンはフェアデッキが強いと思ってます。
MH1発売後のメタゲームの変遷を勝ちデッキ、負けデッキに分けて考察したいと思います。
ⅰ)勝ち組
MH1は流石にスタンを介さないだけあってカードパワーが高く設定されていました。
つまり、MH1のカードを使用できない=今のモダンではかなりのデメリットとなります。
6月30日現在GOLDFISHのモダンメタゲーム上位4つは
ホガークヴァイン
(《甦る死滅都市、ホガーク》《狂気の祭壇》)
人間
(《溜め込み屋のアウフ》《疫病を仕組むもの》←人間・・・?《冠水樹林帯》)
青白コントロール
(《否定の力》)
イゼットフェニックス
(《炎のアリア》《溶岩の投げ矢》)
といったようにMH1のカードが採用されています。
ちなみにこの4つだけでメタゲーム占有率21.31%。
他にも赤単フェニックス(《溶岩の投げ矢》《灼陽大峡谷》)
ジャンド(《レンと六番》《歴戦の紅蓮術士》)
ドルイドコンボ(《ルーンの与え手》)
等々MH1のカードが環境に与えた影響は大きい。
なので今までの常識が通用しなくなってきているように感じます。
ⅱ)負け組
上記とは逆に新規カードが入らない、強化に寄与しないデッキが取り残されている。
緑トロンやグリクシスシャドウ、緑タイタン系デッキ等々。
特にWAR環境覇者である緑トロンの落ち込みが激しい。
同じトロンでもエルドラージトロンだけは《虚空の杯》4枚を標準搭載することで生き延びてはいるのだが。
ⅲ)上記より
MH1のカードは使い得。持ってない人間(部族ではない)は揃えて置け。
というダイレクトマーケティングは置いておくとして、メタ上位4つを見てみると青白コントロールを除く3つは展開力に優れたデッキであることが分かる。
しかし展開力は優れているが、ホガークヴァイン以外は出して殴るだけのフェアデッキに自分は分類します。青白コントロールは言わずもがな。
ホガークヴァインのみは《狂気の祭壇》によるLOを狙えるためアンフェア寄りですが。
なので自分のデッキを環境に切り込ませたいなら初速でそれらより先に驚異を展開(ex:ドルイドコンボの《献身のドルイド》)するか、それらの初速に切り込む(ex:エルドラージトロンの《虚空の杯》)かが大事になってくると考えます。
今後マリガンルールの変更で、より顕著になってくるのではないでしょうか。
ⅳ)唐突な大会レポート
6月29日晴れる屋モダン杯
5回戦固定、参加者23名。
使用デッキはグリクシスウルザソプター
メタゲーム的にはホガークヴァインが3名ほど、トロンが2名(エルドラージ1名、緑トロン1名)、ウルザソプター2名、ジャンド2名、他は1名ずつ程とかなりばらけていたように見受けられた。
R1:緑トロン ○○
R2:エルドラージトロン ○○
R3:ジャンド ○○
R4:ヴァニファールコンボ(優勝者) ○××
R5:ホガークヴァイン ×○○
4-1オポ差で2位。初回しにしては上々。
ⅴ)ウルザソプターを使用した理由
《最高工匠卿、ウルザ》を使いたかったから。
というと元も子もないのだが、使いたいというのは調整する上でのモチベーション維持に大事。
一応メタゲーム的な理由もあって、各種ヘイトカードをメインボードから採用出き、かつそれらを《発明品の唸り》でシルバーバレットできること。
墓地利用やカンパニー系に対する《墓堀りの檻》、各種PWや《霊気の薬瓶》に対する《真髄の針》等。
また3ターンキルルートもあること、アーティファクトに対するヘイトが下がってきていることも使用した理由。
ⅵ)ウルザソプターの2つの型
ウルザソプターは大きく分けて2つの型が存在する。
ジェスカイ型
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/238511/show/
6/23開催の晴れる屋大阪店関西帝王戦優勝
この型は白の優秀なサイドカードを採用できる利点がある。
《摩耗/損耗》や《時を解す者、テフェリー》等。
皆大好きkanisterもこの型でモダンチャレンジ上位に入賞している。
グリクシス型
https://www.mtggoldfish.com/deck/2030809#paper
MCQ7-2
《思考囲い》による序盤の妨害やコンボ前の安全確認、《ボーラスの工作員、テゼレット》による軸ずらしといった利点がある。
当初はジェスカイ型で調整をしていたが、コンボしなくても勝てる点、MCQ優勝のジャンド等には軸をずらした方が優位になれると考えたためグリクシス型を選択。
ⅶ)解説
戦場に《最高工匠卿、ウルザ》《飛行機械の鋳造所》、戦場か墓地に《弱者の剣》(墓地の場合は戦場に適当なアーティファクトが必要)がある状態を目指すデッキ。
この状態で《飛行機械の鋳造所》起動→戦場に飛行機械+《弱者の剣》→この2枚をタップして青マナ2つを出す→うち1マナ使用して《飛行機械の鋳造所》を起動(《弱者の剣》を生贄に)→以下無限に飛行機械と青マナを生成、ついでに無限ライフ。
《最高工匠卿、ウルザ》の起動能力でエンドカード持ってきてGG。
上記コンボをMH1の新カード《ゴブリンの技師》や各種キャントリップでサポートするのが基本的なゲーム展開。
コンボデッキではあるのだが他にも勝ち筋もあるのがこのデッキの特徴。
コンボ以外の勝ち筋1
普通にソプターコンボで横展開。
コンボ以外の勝ち筋2
《飛行機械の鋳造所》や《練達飛行機械職人、サイ》による飛行機械横展開。
コンボ以外の勝ち筋3
《最高工匠卿、ウルザ》着地時のトークンで圧殺。
実際昨日のゲームではコンボ決めるよりも他の勝ち筋で拾ったゲームのほうが多かった。特に勝ち筋3。《最高工匠卿、ウルザ》が戦場にあると各アーティファクトが《Mox Sapphire》になるので手札にある溜まったアーティファクトを一気に展開できる。そのため構築物トークンがとてつもないサイズになる。
実質、《最高工匠卿、ウルザ》1枚コンボデッキといっても差し支えないレベル。
ちょっと難しいのが《ゴブリンの技師》で落とすカード。
素直にソプターコンボが狙えそうな時は《弱者の剣》でいいが、相手に墓地対策がありそうな時や手札が欲しい時は《胆液の水源》を落とす。
《ゴブリンの技師》の起動効果で戦場と墓地をぐるぐるすることで手札補充ができる。
他にも都度必要なカードを落としておくことでシルバーバレット的にカードにアクセスすることもできる。
以上。本日はここまで。
次回は東海王終わった後くらいに何か書きたいと思います。
・現状のモダン環境について
色々言われてますがMH1発売後のモダンはフェアデッキが強いと思ってます。
MH1発売後のメタゲームの変遷を勝ちデッキ、負けデッキに分けて考察したいと思います。
ⅰ)勝ち組
MH1は流石にスタンを介さないだけあってカードパワーが高く設定されていました。
つまり、MH1のカードを使用できない=今のモダンではかなりのデメリットとなります。
6月30日現在GOLDFISHのモダンメタゲーム上位4つは
ホガークヴァイン
(《甦る死滅都市、ホガーク》《狂気の祭壇》)
人間
(《溜め込み屋のアウフ》《疫病を仕組むもの》←人間・・・?《冠水樹林帯》)
青白コントロール
(《否定の力》)
イゼットフェニックス
(《炎のアリア》《溶岩の投げ矢》)
といったようにMH1のカードが採用されています。
ちなみにこの4つだけでメタゲーム占有率21.31%。
他にも赤単フェニックス(《溶岩の投げ矢》《灼陽大峡谷》)
ジャンド(《レンと六番》《歴戦の紅蓮術士》)
ドルイドコンボ(《ルーンの与え手》)
等々MH1のカードが環境に与えた影響は大きい。
なので今までの常識が通用しなくなってきているように感じます。
ⅱ)負け組
上記とは逆に新規カードが入らない、強化に寄与しないデッキが取り残されている。
緑トロンやグリクシスシャドウ、緑タイタン系デッキ等々。
特にWAR環境覇者である緑トロンの落ち込みが激しい。
同じトロンでもエルドラージトロンだけは《虚空の杯》4枚を標準搭載することで生き延びてはいるのだが。
ⅲ)上記より
MH1のカードは使い得。持ってない人間(部族ではない)は揃えて置け。
というダイレクトマーケティングは置いておくとして、メタ上位4つを見てみると青白コントロールを除く3つは展開力に優れたデッキであることが分かる。
しかし展開力は優れているが、ホガークヴァイン以外は出して殴るだけのフェアデッキに自分は分類します。青白コントロールは言わずもがな。
ホガークヴァインのみは《狂気の祭壇》によるLOを狙えるためアンフェア寄りですが。
なので自分のデッキを環境に切り込ませたいなら初速でそれらより先に驚異を展開(ex:ドルイドコンボの《献身のドルイド》)するか、それらの初速に切り込む(ex:エルドラージトロンの《虚空の杯》)かが大事になってくると考えます。
今後マリガンルールの変更で、より顕著になってくるのではないでしょうか。
ⅳ)唐突な大会レポート
6月29日晴れる屋モダン杯
5回戦固定、参加者23名。
使用デッキはグリクシスウルザソプター
メタゲーム的にはホガークヴァインが3名ほど、トロンが2名(エルドラージ1名、緑トロン1名)、ウルザソプター2名、ジャンド2名、他は1名ずつ程とかなりばらけていたように見受けられた。
R1:緑トロン ○○
R2:エルドラージトロン ○○
R3:ジャンド ○○
R4:ヴァニファールコンボ(優勝者) ○××
R5:ホガークヴァイン ×○○
4-1オポ差で2位。初回しにしては上々。
ⅴ)ウルザソプターを使用した理由
《最高工匠卿、ウルザ》を使いたかったから。
というと元も子もないのだが、使いたいというのは調整する上でのモチベーション維持に大事。
一応メタゲーム的な理由もあって、各種ヘイトカードをメインボードから採用出き、かつそれらを《発明品の唸り》でシルバーバレットできること。
墓地利用やカンパニー系に対する《墓堀りの檻》、各種PWや《霊気の薬瓶》に対する《真髄の針》等。
また3ターンキルルートもあること、アーティファクトに対するヘイトが下がってきていることも使用した理由。
ⅵ)ウルザソプターの2つの型
ウルザソプターは大きく分けて2つの型が存在する。
ジェスカイ型
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/238511/show/
6/23開催の晴れる屋大阪店関西帝王戦優勝
この型は白の優秀なサイドカードを採用できる利点がある。
《摩耗/損耗》や《時を解す者、テフェリー》等。
皆大好きkanisterもこの型でモダンチャレンジ上位に入賞している。
グリクシス型
https://www.mtggoldfish.com/deck/2030809#paper
MCQ7-2
《思考囲い》による序盤の妨害やコンボ前の安全確認、《ボーラスの工作員、テゼレット》による軸ずらしといった利点がある。
当初はジェスカイ型で調整をしていたが、コンボしなくても勝てる点、MCQ優勝のジャンド等には軸をずらした方が優位になれると考えたためグリクシス型を選択。
ⅶ)解説
戦場に《最高工匠卿、ウルザ》《飛行機械の鋳造所》、戦場か墓地に《弱者の剣》(墓地の場合は戦場に適当なアーティファクトが必要)がある状態を目指すデッキ。
この状態で《飛行機械の鋳造所》起動→戦場に飛行機械+《弱者の剣》→この2枚をタップして青マナ2つを出す→うち1マナ使用して《飛行機械の鋳造所》を起動(《弱者の剣》を生贄に)→以下無限に飛行機械と青マナを生成、ついでに無限ライフ。
《最高工匠卿、ウルザ》の起動能力でエンドカード持ってきてGG。
上記コンボをMH1の新カード《ゴブリンの技師》や各種キャントリップでサポートするのが基本的なゲーム展開。
コンボデッキではあるのだが他にも勝ち筋もあるのがこのデッキの特徴。
コンボ以外の勝ち筋1
普通にソプターコンボで横展開。
コンボ以外の勝ち筋2
《飛行機械の鋳造所》や《練達飛行機械職人、サイ》による飛行機械横展開。
コンボ以外の勝ち筋3
《最高工匠卿、ウルザ》着地時のトークンで圧殺。
実際昨日のゲームではコンボ決めるよりも他の勝ち筋で拾ったゲームのほうが多かった。特に勝ち筋3。《最高工匠卿、ウルザ》が戦場にあると各アーティファクトが《Mox Sapphire》になるので手札にある溜まったアーティファクトを一気に展開できる。そのため構築物トークンがとてつもないサイズになる。
実質、《最高工匠卿、ウルザ》1枚コンボデッキといっても差し支えないレベル。
ちょっと難しいのが《ゴブリンの技師》で落とすカード。
素直にソプターコンボが狙えそうな時は《弱者の剣》でいいが、相手に墓地対策がありそうな時や手札が欲しい時は《胆液の水源》を落とす。
《ゴブリンの技師》の起動効果で戦場と墓地をぐるぐるすることで手札補充ができる。
他にも都度必要なカードを落としておくことでシルバーバレット的にカードにアクセスすることもできる。
以上。本日はここまで。
次回は東海王終わった後くらいに何か書きたいと思います。
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